工場やプラントにとって、コンプレッサはエアー工具や機械を動かすために欠かせない存在です。しかし、コンプレッサは使用頻度が高く、過酷な環境下で使用されることも多いため、様々なトラブルが発生しやすい機械でもあります。コンプレッサのトラブルを放置すると、工場全体の稼働停止に繋がる可能性もあり、大きな損害を被るかもしれません。そこで今回は、コンプレッサで起こりがちなトラブルとその原因、そして未然にトラブルを防ぐためのメンテナンスについて解説します。

コンプレッサで起こりがちなトラブル

コンプレッサで起こりがちなトラブルは、大きく分けて以下の3つに分類できます。

ゴミなどの詰まりによるトラブル

コンプレッサ内部には、吸気フィルターが付いています。このフィルターにゴミやホコリが詰まると、圧縮空気の品質が低下したり、コンプレッサ内部が過熱したりする原因になります。

冷媒（フロン）漏れによるトラブル

ドライヤー付きのコンプレッサには、冷却機能のために冷媒（フロン）が使用されています。しかし、経年劣化や外部からの衝撃により、冷媒が漏れてしまうことがあります。冷媒が漏れると、冷却機能が失われ、コンプレッサの故障につながる可能性があります。

 

潤滑油の劣化によるトラブル

給油式コンプレッサでは、潤滑油が部品の摩耗を防いだり、密閉性を保ったりする役割を果たしています。しかし、潤滑油が劣化すると、部品の摩耗や過熱、オイル漏れなどのトラブルが起こる可能性があります。

 

コンプレッサのトラブルの原因

これらのトラブルの原因は様々ですが、主なものとしては以下のものが挙げられます。

• メンテナンス不足: 定期的なメンテナンスを行わないと、部品の劣化が進み、トラブルが発生しやすくなります。
• 部品の故障: ピストンリング、バルブ、ベアリングなどの部品が故障すると、正常な運転ができなくなります。
• 異物の混入: 空気中のゴミやホコリがコンプレッサ内部に混入すると、部品の摩耗や故障の原因となります。
• 潤滑不良: オイル不足やオイルの劣化は、部品の摩耗を加速させ、焼き付きなどのトラブルを引き起こします。
• 冷却不良: 冷却ファンや冷却水の異常は、コンプレッサの温度上昇を招き、故障の原因となります。

トラブルを未然に防ぐためのメンテナンス

コンプレッサのトラブルを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。主なメンテナンス項目としては、以下のものが挙げられます。

日常点検

 運転前に、オイル量、圧力、異音、振動などをチェックします。

定期点検

定期的に、フィルターの清掃、オイル交換、部品の摩耗状態の確認などを行います。

オーバーホール

 必要に応じて、コンプレッサを分解し、部品の交換や修理を行います。

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